Vivinex Gemetric

Vivinex Gemetric(ビビネックス ジェメトリック)はHOYA株式会社から発売された回折形の多焦点眼内レンズです。

HOYA株式会社から発売された、日本メーカー初の回折型の多焦点眼内レンズです。

中央部は回折構造、周辺部は屈折構造を有しているハイブリット型のレンズです。

遠方視力については良好な結果が得られていますが、暗所での近方視力は若干弱い傾向があります。また、ハローやグレアといった異常光視症がやや多い印象を受けます。

海外では「Gemetric plus」という近方視力を重視したレンズが発売されており、将来的には国内でも「Gemetric」と「Gemetric plus」を組み合わせたブレンドでの使用が想定されています。

HOYA・Vivinex Gemetric紹介ページ(英語)

Vivinex Gemetricの特徴

3焦点回折構造

遠方、中間(約80cm)、近方(約40cm)の3つの距離にピントが合うように設計されています。

特に、レンズの中心部(3.2mm径内)に回折ゾーンがあり、効率的に光を分配することで、遠方視力を維持しながら中間距離と近距離の視力を確保します。

非球面デザインの光学前面と、球面またはトーリックの光学後面により、不快な光視現象(ハロー・グレア)の低減が期待されます。

高い光透過率と低光学ロス

従来の多焦点眼内レンズと比較して、光エネルギーの損失が少なく、効率的に光を眼内に取り込むことができます。これにより、コントラスト感度の低下を抑え、よりクリアな視界を提供します。

Hoya独自の素材と安定性

長期安定性に実績のある「Vivinex素材」を使用しており、グリスニング(レンズ内の微小な水滴発生)の抑制や、後発白内障(PCO)の抑制に貢献します。

乱視用レンズも5種類用意されており、軽度な乱視にも対応可能です。

安心・安全な手術のために、実績のある「multiSertインジェクター」にプリロードされており、安定したレンズ挿入が可能です。

夜間の不快光視現象の低減

暗所では遠方重視の光配分となるデザインが採用されており、夜間のハロー(光の輪)やグレア(まぶしさ)といった不快な視覚現象を軽減することが期待されます。

詳しくはHOYA株式会社の製品紹介パンフレット(PDF)をご覧ください。